Flashでのサイトナビゲーション所感[2004-06-13]
イントロ
まずはFlashの特性を列記。
- ビジュアル的に高度なリッチコンテンツを作成できる。
- テキスト情報などの相互通信にはあまり向いていない。→HTMLに一日の長がある。
- 動作環境が複雑
- Flashによる複雑なシステムは前例が少なく、知識の蓄積が少ない場合が多い。
強引にまとめると、サイト全体をFlashで提供しようとかバリアフリーのコンテンツをFlashで提供しようなどということは、けしからんと言うことです。 僕自身がそういう現場によく遭遇するので、論破用のテンプレートを作ってみました。 ゲームやエンターテイメントが目的のコンテンツはこれには当てはまりません。だってFlashってそういう風に使うもんだから。
ユーザビリティについて
Flashコンテンツは企画の面白さ、目新しさのみに着目している場合が多く、方向性としてユーザ本位に立っていません。
障碍者への想定もなされていない場合が多く。真に遺憾デアリマス。
Flashコンテンツおけるありがちな問題
- マウスの使用が絶対条件。
- TabIndexが不完全に実装。(全く実装されていないほうがまだまし)
- フローに穴がある。(戻れない、進めない、ループするなど)
- メニューが動き続ける(定着せずに永続的に動く)
- インターフェースの設計が稚拙。初めて見るインターフェースも多くあります。お世辞にも直感的に操作できるとは言いがたいです。カッコよさげではありますが。
- 動作が重い(致命的)
- ファイル自体が重い(ナローバンドは駄目ですか?)
- 内容とコントロールの関係性が明確ではない。押したボタンのはるか遠くで何かが動いたり。
- 文言がわかりにくい。Flashの性質上テキストの分量を抑える必要がる為。
- 文字の拡大が出来ない。文字が小さすぎ。解像度が高いほど見づらくなるというダブルバインドに陥いる。文字による情報伝達はまだ早いと思う。
- 入力フィールドの操作が判りづらい。
現在のFlashを取り巻く環境には解決できない問題が多すぎます。できれば、代替HTMLを用意しましょう。用意しているサイトなら、一歩進んでHTMLをメインに据え「Flashコンテンツもあるよ」というアプローチはどうでしょう?
- Flash ではじめるアクセシビリティ
- Flashでのアクセシビリティに関する記事です。
環境の設定
動作環境のルール設定が煩雑化しやすいです。
HTML環境の設定も満足に行えていないサイトでは、テストやデバックにかなりの負荷がかかり、未完成のままリリースすることもよくあります。
現在のFlashコンテンツを取り巻く環境をかんがみると、ある程度の環境の絞込みが必要です。
アクセスログを正確に解釈し、最小の努力で最大の結果を上げられるように。また最小のコストで最大の利潤を生み出すように環境設定を見直す必要がありそうです。
HTMLのシステムは従来の技術で安定して動作するわけですから、「物好き」なユーザによる利用が大半を占めるのではないでしょうか。目的達成のためにあえて不安定なシステムを選択する人間はそう多くありません。
注意してほしいのは、HTMLとFlashの両方のコンテンツがあるならば「HTMLコンテンツ」か「Flashコンテンツ」かをユーザーの自由意志によって選択できるように明記する必要があるということです。
「なんとなく閲覧していたらFlashのほうを進められたので使った」というのは誘導尋問であり、ユーザの意思ではありません。
例えば
「HTML版 従来のシステム(想定環境では動作を保証します)」
「Flash版 リッチコンテンツによる楽しい予約システム(環境により動作しない場合があります)」
のように、両方のメリットデメリットを明記しましょう。
振り分けについて
macromediaの純正振り分けキットを使用しているサイトをよく見かけますが、これ自体のコンセプトになぞが多いので出来れば使用するべきではないと考えます。
強制的にウィンドウを開いたり閉じたりすることは、ユーザにとって障害になる上に、タグブラウザや想定環境以外での動作パターンも完全に把握する必要があり、サポートが複雑になることが予想されます。
ウィンドウコントロールを抑制するツールなどが出回っているのを見ても判ると思いますが、別ウィンドウをJavaScriptで立ち上げるなどは旧世代の遺物です。
出来れば、同一ウィンドウ内でFlashコンテンツを立ち上げるように設計したほうが親切です。
振り分けをする場合、以下の段階を踏まなければなりません。
- OSの振り分け
- ブラウザの振り分け
- FlashPlayerの振り分け
- 許可されている技術によっての振り分け
macromediaの純正振り分けキットでは、JavaScriptをOFFにした場合の想定がなさせていません。
また、WinIEの振り分けにはVisualBasicが必要です。VisualBasicを禁止している場合にも正常に振り分けされません。
VisualBasicはウィルスを作ることもできる技術なので、企業によっては会社全体で使用を禁止している所もあります。
(そもそもIEを使うこと自体が裸でジャングルを歩いているようなものですが)
これらのことを踏まえた上で、どういう状況でどのような対応が必要なのか、エラーの内容や状態ををユーザに正確に伝える必要があります。
「表示されませんでした」だけではヘルプデスクがパンクします。
私の個人的な経験則から言わせていただければ、振り分けはしないほうがユーザビリティが高いです。
ユーザには動作環境を明記し、FlashPlayerの最新バージョンをインストールるように勧告すれば事足ります。
わざわざ不安定で危険で冗長で未完成な振り分けをする必要はまったくありません。
それでも振り分けがやりたい人は、以下を参考にしましょう。
- Macromedia Flash Detection Kit
- 振り分けキット。できれば使わないでほしいなぁ。
- Macromediaが提供しているWebPlayer
- アンインストーラがあります。
- 古いバージョンのFlashPlayer(英語)
- 古いバージョンのFlashPlayerがダウンロードできます。
- FlashPluginSwitcher(英語)
- 異なるバージョンのFlashPlayerを簡単に切り替えることができます。
- 簡単な説明
「FlashPluginSwitcher2.x.x.zip」をダウンロードします。
ローカルで解凍後、プログラムのあるディレクトリを見ると、「7.0.19.0」とか「6.0.79.0」とかができてます。
昔のFlashPlayerを登録する場合には上記で紹介した、サイトから古いバージョンのPlayerをダウンロードして、自分でディレクトリを作って格納します。
バージョンによっては、ファイル形式などが違う場合がありますが、ま、工夫してください。
なんとかまとめましょう。
確かにインタラクティブなメニューやアニメーションのあるコンテンツは楽しげですが、それを使用できない人のことも考えて欲しいです。
もちろん個人で何をやろうが知ったこっちゃありませんし、ある程度対象ユーザを絞り込む用件があるのであればこれに限りません。
でも、もし上記の思考をすっ飛ばしているのであれば、もう一度立ち返ってみましょう。悪いようにはならないと思いますよ。
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